2018.05.09
「ビジネスマッチング」という言葉でウェブ検索してみると、多くの金融機関のビジネスマッチングサービスが検索結果に表示されます。元々ビジネスマッチングとは「企業と企業の取引を仲介する」という趣旨ですので、ほとんどの金融機関がそのサービスに取り組んでいるというのは自然な流れでしょう。
ただ、表面的に「売りたい」「買いたい」という状態を知り、情報マッチングの場やイベントを提供するだけでは、なかなか企業のニーズを満たすことはできません。そもそも「売りたい」「買いたい」を結びつけるのは、企業自身の通常業務として当然のこと。そこで求められるのは、企業自身では解決することができない、専門的かつ踏み入った課題を解決するためのパートナー探しであるはずです。
しかしながら金融機関の現実として、特定分野の専門知識を深めることは困難です。課題に踏み入る「目的特化型」のビジネスマッチングをするには限界があります。そこで、金融機関にしかできないビジネスマッチングとは何か?ということを考えてみます。結論から言えば、金融機関は「第三者としての中立性」と「豊富な関係資産」を活用する必要があります。
前述したように「売りたい」「買いたい」というのは、それぞれの企業がそれぞれ日常的に行っている業務です。「売り手」企業は、相手の課題がどこにあろうと自社の商売に結びつけるためのセールスを行うでしょうし、「買い手」企業も、相手の状況はさておき、とにかく売上を拡大するための商品の調達先を求めていることでしょう。
そういった現状に対して、「課題は別のところにあるのではないか」という切り口で双方に関わることができるのが、金融機関の強みではないでしょうか。すなわち、第三者として中立的な立場から、異なったストーリーでの解決策を提案する。そして豊富な関係資産から、パートナーを紹介する、ということです。
金融機関ならではのビジネスマッチングを追求するということは、単なるサービスの一環ではなく、以下の記事で述べたような「金融機関の収益」に直結する業務となります。
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