お金は借りられるだけ借りたほうがいい理由

「借金は悪」ではありません。

年収1000万円以上の医師でも、「金融機関への支払いが苦しい」という方は多くおられます。なぜ苦しいのでしょうか?・・・それは、返済期間が短く、月々の支払金額が大きく設定されているためです。その原因をたどっていくと「借金は悪」という誤解が見えてきます。

開業を実現する医師の多くは、住宅ローンや車のローン以外は金融機関にお金を借りた経験がありません。そのため、「借りてもすぐに返したい」「金利をできるだけ抑えたい」と感じています。ただ冷静に考れば、毎月の売上から経費を引き、所得税を払って、翌月のための運転資金を残して、生活費を確保し、その上で多めに借入金を返済して・・・となると・・・、これでは苦しい状態になるのも当然と言えるのではないでしょうか。

ここで必要となるのは、「借金は悪」という発想をまず捨て去ることです。個人の「借金」と会社の「借入」は、まったく別種類のものです。「借入がある」とは「業績拡大に向けて動いている状態」であり、金融機関にとっては「貸している相手」=「お取引先」です。したがって、他の金融機関との付き合いがあるような優良な取引先と関係を持ちたいのが現実です。

そういう現実を踏まえ、次の2点を強く意識してください。

1.金利にはこだわらず、返済期間を長く取る。

多少の無理をしてでも借入金を多く返済し、返済期間を短くしたい背景には、早く借金から解放されたいという心理的負担と、支払う利息を少なくしたいという経済的負担があるはずです。しかし利息は経費になりますので、「節税に使える」くらいに軽く考えておきましょう。

2.複数の金融機関と付き合う。

一般的に金融機関は、取引先が自分の銀行としか取引をしていない場合、積極的・柔軟な提案を持ちかけてくることは、あまりないと言えます。しかしその取引先が同じエリアの他の銀行とつながると、話は別です。金融機関の立場に立って考えてみれば自明ではありますが、医療機関のあり方として結論だけ述べれば、最初から2行、3行と付き合いを持っておくことは、医療経営において良い意味での牽制が効きます。金融機関への信頼づくりは非常に重要です。

医療経営においては、サービス業のような大々的な広告宣伝活動はできません。また業務の特性上、売上を改善する方法パターンも限られてきます。仮に売上が少なくとも、借入金返済、給与支払い、設備等リース代の支払いは毎月発生します。そんな中で金融機関からの信頼もないとなると、打つ手がなくなってしまいます

もうあとがないという状況にまで陥ってから「銀行でなんとかお金を借りよう」と思っても、多くの場合は手遅れです。借入リスクについてはもちろん慎重に考えるべきですが、銀行からの融資は安定した医療経営継続のための保険であると、前向きに考えましょう。

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