【黒字化のために】試算表の作成を早くする

赤字企業の多くに共通していることが、「試算表の作成が遅い」という事実です。

試算表は、会社の再建や事業再生の支援を進める際に必ず使うものです。これを使って、収支上の問題点、貸借上の問題点を見つけ、改善策を実行し、それが数値として結果に表れているかを確認し、また、新たな対策の検討を行います。黒字が続いている企業でも、同じように試算表を使った問題発見を行っています。

黒字企業での試算表は、たとえば月末で締めた場合、早い会社でおおよそ3日後、遅くとも10日後には作成されています。ところが赤字企業の場合、試算表の作成が非常に遅いのです。

2010年に会社再建を進めていたJALも、以前は試算表(月次決算)が1ヶ月以上後にならないとできあがらなかったそうです。今は大幅に改善改革が進み、日次決算にまで取り組まれているようですが、JALの再建も「迅速な試算表の作成」がポイントであったことは明らかです。

赤字企業の多くは、数値上から経営の問題点を見つけることに重点を置いていないのではないかと思われます。試算表などの経営資料を、1日でも早く出す努力をしていないのです。

なぜ、試算表の作成が遅れるのでしょうか?現場での理由を聞いてみると、「仕入先から請求書がまだ届いていないから」「営業から売上の報告が上がっていないから」など、さまざまなことが言われます。

しかし、仕入先からの請求書がなければ、請求額は本当にわからないのでしょうか?納品書を見ればわかることも多くあります。仕入先に請求額を早く知らせてくれるように依頼や話し合いをすれば、おおよその数値でもわかるはずです。売上も同様です。報告が上がらなければ絶対にわからない、ということはないはずです。何かしらの書類でわかるはずですし、簡単に売上状況がわかる仕組みを検討、導入することも、一つの改善策でしょう。

いずれにせよ問題は、試算表という経営資料の重要性が、経営者や従業員に浸透していない、ということにあります。

試算表は少々おおざっぱでも構いません。試算表は経営状態を少しでも早く把握し、経営改善、経営改革のために使うものですので、ある程度の正確さが確保できさえすれば、スピードを重視するべきなのです。正確な試算表は翌月末でも構いません。

試算表などの経営資料を早期に作成し分析することで、問題点が素早く見つけられ、すぐに手を打つことができます。その結果、重大な問題に発展することを防ぐこともできます。その上、黒字企業の試算表は数字が正しい。つまり粉飾されていないということです。

黒字企業であっても、赤字に陥ることはあります。それでもスピーディな試算表などの経営資料によって問題を早く発見し、改善の手を打つことで、早期に黒字に戻しているのです。

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